裏 版 『般若心経』 導 入      御影祐      『清浄般若心経』 その1へ

 「ないないない。何にもない」と連呼する『般若心経』は全てを肯定しようという智慧を説いています。昨日までのいやなこと、辛いこと、苦しいこと、不快なことは「全て無になった」と見なして受け入れよう、肯定しようという教えなのです。 
 硬貨にたとえるなら、これが『般若心経』の表であり、そこには《空無》と刻まれていました。

 さて、裏には何と書かれているか。そこに刻まれた言葉は《清浄》です。
 私は二つの仏典を研究することで、『般若心経』の裏は「清浄」であること、「空無」は「清浄」に置き換えられることに気づきました。それを受けて「清浄般若心経」をつくりましたので、これから紹介いたします。
 これによって『般若心経』の理解が一層深まると思います。

 『清浄般若心経』では「ものみな全て《清浄》である。人も心も全て清らかだと照見しよう」と説かれています。
 [原文・読み方・書き下し文・口語訳の順に一文字ずつ現れます。文字が出尽くしたら、もう一度読んでから次に進むことをお勧めします。ゆっくりお読み下さい]

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