ゆうさんごちゃまぜHP「久保はてな作品集」 2025年11月05日(水)第06号
文芸部久保はてな君の作品4。今回の課題は文化祭冊子のテーマ「叫び」について小説を書くこと。
はてな君の作品はこれも長かったけれど、97年当時の社会情勢を取り入れた私小説風の作品となっていました。
なお、メルマガ配信としては長すぎるので、ここでは冒頭とあらすじを掲載します。
それ以降は次のPDFファイルをご覧ください。
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*********************「久保はてな作品集」 ***************************
「ただいま……」
「おかえりなさい。どうだった、学校は?」
台所からママが聞く。毎日、はんで押したような言葉だ。それは夏休みに入っても変わらない。
「別に、特に何もなかったよ」
ぼくもはんで押したような答えを返す。それからバッグをめんどくさそうに肩にかつぎ直して、そのまま二階に上がろうとする。でも、ママは許さない。親子の会話ってやつをしたがるんだ。
ママはエプロンで手を拭きながら、ぼくの前に現れた。
「今日学校には部活で行ったんでしょ。どうだったのよ」
「どうって?」
「あなたの、さ・く・ひ・ん。今日は合評会じゃなかったの。先生やみなさんの評判、どうだった?」
ママはぼくの作品を読んでいたから、文芸部の合評があった日には、ぼくの作品がどう評価されたか必ず知りたがる。さらに仲間の作品にもああだこうだと寸評を加える。どうやらママも、昔はいくつか詩や小説などを書くブンガク少女だったらしい。
夏休みに入って今日二十五日は文芸部二回目の集合日だった。そして、課題『顔を描く』の合評日でもあった。
「今日はね、部員が全員揃わなかった。だから、作品の合評は次回八月二十五日に持ち越しになったんだ」
「あら、そう。残念だったわね。やれば良かったのに。これからひと月もあけるんじゃ、気が抜けちゃうじゃない」
全くそうだ。部員が揃わなくたってやれば良かったんだ。今日は二人不参加だった。先生は最初「二人いないけどやるぞ」って言ったんだから、始めれば良かった。だのに、女の子の「書いた当人がいないと批評をしてもやりがいがないし、作者も批評を聞けないので参考にならないと思う」なんて言葉に負けてやめてしまった。それじゃあ今日集まったのは一体何だったってことになる。ホントに優柔不断なんだから……。(続く)
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1997年4月Y高に入学した「ぼく」は文芸部に入部した。
顧問は国語科のS先生。文芸部に上級生は不在で、S先生は部活説明会に集まった8名の新入生に「課題→実作→合評」という活動をしたいと提案した。
新入生のぼくらにいやなどという資格も権利もなく、文芸部はその活動をスタートさせた。1学期の活動を経て先生は9月末の文化祭で発行する冊子のテーマを「叫び」とすることに決めた。
ぼくはムンクの有名な絵『叫び』を取り上げようと思い、あの人物は一体何を叫んでいるのか、まずそれを探求することにした。ママやパパに聞き、中学校時代の親友Oに「何を叫んでいるか」聞いた。彼らは答えてくれたけれど、どうもしっくりこなかった。
数日後ぼくは一つ年上の従姉の家に行って彼女にも尋ねた。いとこはムンクの画集を見せてくれた。それによってムンクが不幸な生い立ちを持っていること、『叫び』には似たような作品があり、薄気味悪い赤ん坊か子どもの顔が叫んでいる人物に似ていることを知った。
いとこはオレンジジュースやスイカを出してくれた。部屋は彼女と二人っきりだったので、ぼくは微妙な感情にとらわれて困った。そのうち彼女の両親が離婚することになったと聞いて驚く。いとこは涙を流した。結局彼女が語った『叫び』の答えはいとこの心境を反映しているように思えた。
帰路に就いてぼくはCDを返し忘れたことに気付き、再び家に行った。彼女はいなかった。そのときぼくは庭で大変なものを見つけた。いとこが帰るのを待つかどうするか考えながら、ぼくは『叫び』の人物が何を叫んでいるかわかった気がした。これだと思い、黙っていとこの家を出た。
帰宅後ママにぼくが思いついた答えを話すと、ママはあの人物のように顔をゆがめて……。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
後記1:
本稿は前置きや後記に時の話題を採り入れて書いています。先月はなかなかそのスペースがなく、特筆すべき政治状況について書けませんでした。
もちろんそれは日本憲政史上初の女性総理誕生。公明の与党連立離脱、自民+維新による新連立の開始など、とやかくあってT女性総理が誕生しました。
書きたきこと多々あれど、この場はこの事実だけに留めます。
選挙があるたび「小選挙区はやめて比例代表に」と主張しているくらいだから、両党合意事項の「比例代表を50減らせ」に到底賛同できないことはおわかりいただけるかと思います(^.^)。
後記2(^.^):
米大リーグドジャース対Bジェイズの最終7戦目。終わって「まさかの(?)」ドジャース優勝。大谷君は先発して3点取られたし、6回終了時4対2でBジェイズリード。「これはこのままだな」と思って私は温泉、さらに天皇賞秋を見るためいとこ宅へ。こちらは3連複が当たりました(^_^)。
帰宅後びっくり。試合はまたも延長戦。4対4から11回表に1点取り、その裏山本投手が抑えてドジャースの勝利。
山本君はなんと連投で3回を投げ、4勝のうち3勝の勝ち投手。当然のようにМVPになりました。
大谷君がホームランで3点取り返せばヒーロー漫画ですが、ドジャースの3、4、5点は全て伏兵のソロホームラン。やっぱり野球はチーム競技であり、所謂ライパチ君の活躍が面白い。
また、「ればたら」ないとは言え、大谷、山本、佐々木の日本人3人がいなければ、果たしてリーグ優勝、ポストシーズンの勝ち抜けはあったか。ドジャースにとっては「日本人様様」でしょうね(^.^)。
チームと日本人3人に敬意と「コングラチエーション」の言葉を献呈いたします。
もう一つ。これは平和なるがゆえの戦いであり、「分断だ〜、戦争だ〜、武力を増強しろ」ではなく、平和で楽しくゲームできる世界を望みたいものです。
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