「サッカーワールドカップ、日本敗退のわけ」


○ 農耕の日本サッカー敗退す 攻撃不得手うなずけるかも



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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2014年 7月25日(金)第 166号


 暑中お見舞い申し上げます。m(. .)m
 こちら九州は長雨で数日前やっと梅雨が明け、夏らしくなってきました。

 さて、6月から7月にかけての話題とくれば、サッカーワールドカップ。期待された日本代表はあえなく敗退でした。
 また、都議会セクハラヤジに某県議会議員の号泣会見、某市議会は議員の4分の3が選挙違反で逮捕されるなど、議会・議員は「なにそれ?」状態でした。閣議決定による解釈改憲問題も大きなテーマです。
 世界を見れば、イスラエル軍がガザ地区に侵攻して戦争状態になり、ユーゴスラビアの内紛はマレーシア航空機の撃墜事件に発展して悲劇を生みだしました。

 で、今号何を書こうかと考えた結果、すでに昔の話題になった感あれど、サッカーワールドカップについて《短く》書くことにしました(^.^)。暑苦しい陽気ですしね。
 実は日本の予選リーグ敗退が決まったとき、すでに書いていたのです。
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 (^_^)本日の狂短歌(^_^)

 ○ 農耕の日本サッカー敗退す 攻撃不得手うなずけるかも

 (^O^) ゆとりある人のための10分エッセー (^O^)

 【 サッカーワールドカップ、日本敗退の理由 】

 日本サッカーは南ア大会後の4年間攻撃サッカーを目指してきました。南アで予選リーグを突破して他国開催で初の決勝トーナメント進出。その後選手はヨーロッパで活躍するなど、日本チームはかなり強くなりました。アジア大会もあっさり勝ち抜いたし、本戦では相当やれるのではと思いました。

 ところが、いざ本番のワールドカップ――日本代表は攻撃的サッカーを初戦コートジボワール戦で全く見せられず、ギリシア戦では相手が10人になったのに攻めきれず(-.-)、コロンビア戦は攻めに攻めてもカウンター食らって完敗(T_T)と、1分け2敗でまさかの(当然の?)予選リーグ敗退となりました。

 今回のサッカーを見て「攻撃的サッカーは日本に合っていなかったのではないか」と思うようになりました。
 理由は日本人が農耕民族だから(^.^)。

 日本は「農耕国家である」と言ったのは確か司馬遼太郎だったと思います。ヨーロッパ・アフリカ・南米などは狩猟民族であり、日本は農耕民族であるというのです。これをサッカーに絡めて言うと、だから日本は攻撃サッカーが苦手なのではないでしょうか。

 狩猟中心だった肉食国家――ヨーロッパ、アフリカ、南米などは攻撃的サッカーが得意です。それは出かけて行って獲物を攻めて獲る狩猟民族だったから。
 かたや農民は田んぼや畑をせっせと耕し、攻めてくる災害はじっと我慢して秋の実りを待つ――土地にへばりつくように生きるこちらは守るのが得意。ゆえに、日本は本来守備的サッカーが合っているのではないでしょうか。

 農業は今でこそ機械化され、近所の田植えなど一人か二人でやって半日で終えています。しかし、弥生の昔から数十年前まで、田植えも稲刈りも集団で行うものでした。
 狩猟民族も個人ではなく集団で行動します。ただ、狩猟の場合はみんなで獲物を追い詰めたとき、手負いの猛獣が反撃するとチームが危険に陥る。そこに一人の勇敢な男が出現してトドメを刺してくれれば、犠牲を少なくできます。だから、勇敢なスタンドプレーは大歓迎(^_^)。

 ところが、農耕民族はそうではない。田植えや草取り、稲刈りは全員が我慢して同じことをやるよう求められる。一人勝手な行動を取るやつは「和を乱す」として敬遠される。
 かくして日本は学校も社会もはねっかえりで勝手な個人プレーを許さない。むしろ集団になじめない人間はいじめるのが好き(^.^)。

 それゆえ、サッカーでも「オレはパスなんて知らねえ。ドリブルで切れ込んで勝手にシュートするんだ」というストライカーが育ちにくいのでしょう。日本に攻撃的サッカーが合わないのは深遠なる歴史的民族的伝統ゆえかもしれません(^_^)。

 守備重視では多くの得点が望めません。だからこそ、この4年間攻撃的サッカーを目指した。ところが、体格で劣る日本は4人で守りきれないから、どうしても失点が出る。それを上回る点を獲れれば良いけれど、相手が世界のトップクラスではそう簡単に得点できない。だから、全員で守って全員で攻撃するしかない。今にして思えば、あの岡ちゃん(前監督岡田氏)が言った「全員守備の全員攻撃」は日本に合っていたような気がします。

 全員守備の全員攻撃なんて「本番で活躍できるわけがない」と言われそうですが、どうもそうではないようです。
  まず前回南ア大会で日本は予選リーグを突破しました。今回世界ランク1位のスペインと闘ったオランダは5バックという超守備的陣形を組んでも5対1で勝ちました。何より日本と同組で「最後の奇跡」を起こしたのは、コートジボワールを破った守備的チームギリシアでした。守備重視でもトップチーム相手に充分戦えるし、予選リーグを突破できるのです。
 ちなみに、南ア大会で日本の4戦は初戦カメルーンに1対0、2戦目オランダに0対1、3戦目デンマーク戦は3対1の快勝でした。結果、2勝1敗で決勝トーナメントに進出、パラグアイに敗れてベスト8はなりませんでした。しかし、このパラグアイ戦もスコアは0対0、PK戦3対5の敗戦だったのです。互角(以上?)の戦いでベスト8、ベスト4も夢ではないと感じさせました。

 まー今回のワールドカップ、サッカー母国のイングランド、スペイン、イタリアの強豪国が枕を並べて討ち死。日本が予選リーグを敗退してもそのクラスと同じと思えば……慰めにはならないでしょうか(^.^)。私はもう一度岡ちゃんを日本代表監督に復帰させてはどうかと思います。

 それに、日本は1勝もできなかったとは言え、1対2、0対0、1対4でした。「守備陣崩壊」などとたたかれていたけれど、準決勝ブラジル対ドイツはなんと[1対7]です。それと比べれば「日本代表がんばった」方ではないでしょうか(^_^)。
 日本が負けたからと言って暴動・略奪は起きないし、帰国の選手にタマゴを投げつける不届き者も現れませんでした。本番を見て「力が違いすぎる」とわかったからではないでしょうか。
 そこんところ、高校野球で郷土の代表チームを応援するのと似ています(^.^)。7割は初戦、2回戦敗退ですからね。


 ○ 農耕の日本サッカー敗退す 攻撃不得手うなずけるかも


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:3月にマレーシア航空機が不可解な失踪墜落事件を起こしたのに、今回ユーゴスラビアで撃墜されたのはまたしても同国航空機でした。「単なる偶然」ととらえる人が多いでしょうが、「我々に何を訴えようとしているのだろう」と考えることも大切ではないでしょうか。ずっと考えていますが、答えが見つかりません。
 ただ、イスラエル軍のガザ侵攻と合わせて世界の人に「戦争・紛争の悲惨さ」を教えていることは間違いないようです。
 NHKの「100分de名著」でファーブルの『昆虫記』が取り上げられていました。ある種のハチは穴を掘って獲物を入れ卵を産んでフタをする、とても賢い生き物。ところが、穴から獲物を取り出してみると、フタをしても無駄だから、もう一度獲物を捕まえにいけばいいと思うのに、やっぱり穴にフタをする(^.^)。解説者は「虫の本能の賢さと愚かさ」と言っていました。
 人間はとても賢い生き物ですが、対立したときは「武力闘争、戦争によって解決するしかない」と考え感じるところは、虫同様愚かな本能の持ち主と言えそうです。
 それに紛争・戦争を解決しようとする先進国は《ミサイル・武器弾薬を作って輸出している国》ばかりです。武器を売ることで稼いでいる国が「戦争をやめよう」と叫んでもねえ(-.-)。「我々はこの悲劇が二度と起こらないよう、武器弾薬の生産をやめる、輸出・供与は一切しない」と言ってくれれば、すぐにでも平和が訪れます。それどころか、日本もいよいよ武器輸出の仲間入りを始めて「世界の平和に貢献したい」そうです。やれやれ(^_^;)。
 来月は夏休み休刊といたします。(御影祐)




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