金星日面通過当日


○ 目的を果たせなくとも別件で何か良いこと起これば楽し



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ゆうさんごちゃ混ぜHP「狂歌教育人生論」        2004年 6月 9日 第19号

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

19 目的を果たせなくとも別件で何か良いこと起これば楽し

(^O^)ゆとりある人のための8分エッセー(^O^)  

金星日面通過当日

 先週土曜から日曜にかけて私は八ヶ岳山麓にある友人の別荘を訪ねました。男ばかり4人でしたが、温泉に浸かり(富士山と南アルプスが絶景)、バーベキューに天ぷら、スモークチーズに舌鼓を打ち、木漏れ日のマイナスイオンをたっぷり味わいました(^O^)。たき火を囲んで原始の炎を見つめるのは最高です。
 そのとき夜空にくっきりと浮かんだ北斗七星を眺め、西の空高く宵の明星を見出しました。私は先月来明星に関心が高く、「宵の明星だ!」と叫びました。すると友人が「違うんじゃないの?」と不審顔で異議をとなえました。……(これは以下の伏線です)

 さて、昨日8日午後、日本では130年ぶりとなる金星の日面通過が起こりました。みなさんご覧になりましたか?
 私は東京町田市に住んでいます。8日の金星日面通過は、町田のT百貨店屋上にあるプラネタリウムで観測会を実施するとのことで、そこへ見に行こうと考えていました。
 残念ながら東京南部は曇り空で、朝方は時折晴れ間がのぞいたものの、午後はほとんど曇り。結局、金星の日面通過現象を観測できませんでした。しかし、夕方のテレビで見ると、意外と大きな黒点でした。肉眼で見たかったなあと残念無念でした。この後8年後の6月6日にもう一度あります。
 そのときはぜひ見たいもんです(その後は122年後です(^_-)。

 ところで、金星日面通過現象についてのエッセーにしては、妙な狂短歌だと思われたかもしれません。

 ○ 目的を果たせなくとも別件で何か良いこと起これば楽し

 実は最近の私はある目的を持って行動しているとき、その目的が果たされなくともあまりがっかりしません。
 と言うのは、目的以外の出来事で自分にとって良いことが起こっていることがあり、それを見いだすとうれしくって仕方ないからです。今までも何度かそのような経験がありましたが、今回の金星観測でも同じことがありました。そこで、それを紹介したいと思います。(以下「である」体で……)


 8日は朝から曇りだった。しかし、時折晴れ間も見えていた。金星の日面通過は午後2時から。私はその後4時過ぎに用事が入っていた。昼頃まで町田のプラネタリウムに行くかどうかずいぶん迷った。正午には雲が厚みを増したので、おそらく金星は見えないだろうと思ったからだ。
 だが、なぜか行きたくて仕方ないというか、行った方がいいような気がした。そこで、いつもの格言(?)を思い出した。目的を果たせなくとも、何か別件で良いことが起きるだろう。だから出かけようと(^.^)。
 そこで、午後1時過ぎ車で町田へ向かった。国道16号線は渋滞していた。普段なら町田まで30分ほどで到着するのに、50分近くもかかってしまった。それでも2時前町田に着き、すぐに百貨店屋上に上った。
 プラネタリウム近くに人が二十数人集まっていた。列の先頭では係員が望遠鏡を設置して観測を始めていた。だが、太陽は雲に隠れている。
 その後係りの女性が現象についていろいろ説明してくれた。時折弱々しい日が差す。みんなどっと望遠鏡に集まる。だが、やっぱり見えない。
 結局、私がいた一時間ほどの間、日面通過現象は一度も観測できなかった。

 そのとき私は私の直後にいた太った熟年おばさんといろいろ雑談を交わした。彼女はやじ馬根性旺盛で、こういうのがあるとよく来ると語った。そして、とてもにこにことしていい雰囲気の女性だった。なにより係りの人が解説プリントを配布したときなど「ありがとう」の言葉を忘れない人だった。私はありがとうを言い損ねただけに、その人の礼儀正しさが目についた。
 彼女は三十分ほどで無理だねと諦めて帰った。私は金星観測の目的を果たせそうにないが、彼女と会って言葉を交わし、いい気分になれた――それが別件のいいことだろうなと思った。

 ところが、私にとって良いことはそれではなかった。私は先週土曜日の夜八ヶ岳山麓の別荘で、西の空高く見た星が明星なのかどうか。また、最近宵の明星を西の空に見いだしていない、だから、今現在宵の明星はどう見えているのか確認したいと思った。そこで、プラネタリウムの係女性にそのことを質問してみた。
 すると彼女は驚くべきことを教えてくれた。昨日までが宵の明星で、この日面通過現象を経て明日からあとは明けの明星になると言うのだ。なおかつ夜に西の空高く輝いていた星は木星だろうと言った。ここ数日の宵の明星は北西の低い位置にあるはずだと。
 その後彼女は図鑑のような冊子も見せてくれた。それによると、宵の明星は1月1日に南西の空低く見え始め、山なりに上昇して4月1日に西の中天最も高くなる。その後北に向かって下降し始め、5月1日に最も明るく輝き、6月に入ると北西の空低くなってしまう。逆に明けの明星は6月9日から北東の空低く出始め、やはり山なりに上昇して9月1日に最も高くなり、東南の空低く下降していく。今年明けの明星が最も輝くのは7月15日らしい。
 私は思わずペンを借りてこの図と最大光度の日をメモした。

 これほどの事実を知ることができるとは、と思って私はうれしくて仕方なかった(^o^)。
 (ここから先の内容はわかりづらいと思いますが、お許し下さい(^_^;)。

 私は「ケンジとマーヤのフラクタル時空」のあと、空海について書くつもりでいる。いずれ本腰を入れたときに、これら明星について調べるつもりではいた。しかし、私は明星が山形を描いて移動しているなどと、考えたこともなかった。それに、先週土曜日の夜天高く輝く星を明星と間違えていた。
 さらに言うなら、私は今年後半に四国室戸岬で明けの明星を見るため小旅行を計画していた。しかし、7月15日に明けの明星が最も光り輝くなら、旅行の予定は変えた方がいいかもしれないと思った――等々私にとっては、プラネタリウムまで出かけたことで、予想以上に大切なことを知ることができた。太陽面を通過する金星を見るという目的は果たせなかったが、私にとってはとても良いことが起こったのだ(^O^)。
 これもまたたまたまの出来事と言っていいだろう。そして、金星日面通過は見られなかったとがっかりして帰るのではなく、係りの人に私が抱えていた疑問を尋ねた。その積極性がこの答えをもたらしてくれたと思った。


 ○ 目的を果たせなくとも別件で何か良いこと起これば楽し

 ○ 目的を果たせずがっかりするよりも他(ほか)に良いこと探してみよう(^O^)


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:今回のは以前にもまして「(-_-;)?」であるかもしれません。後半部分をわかってもらうためにはこの数倍は詳しく書かなければならないので、はしょりました。いずれまたこの件について触れることがあると思います。言いたかったことは、なんらかの目的をもって行動したとき、それが果たせないと普通はがっかりします。しかし、そのとき別件で何か良いことが起こっていることがあるから、それに気づこうよ――ということなのです(^_^)。(祐)



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