ラッキーは実力か


○ 実力が付けばラッキーやって来て実力なければアンラッキー?



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ゆうさんごちゃ混ぜHP「狂歌教育人生論」        2004年 9月 1日 第25号

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

25 実力が付けばラッキーやって来て実力なければアンラッキー?

(^O^)ゆとりある人のための5分エッセー(^O^)  

ラッキーは実力か

 人生には小さなものから大きなものまでいろいろな戦いがあります。個人での戦いやチームの戦い。国や地域を代表して戦うオリンピックはその最大のものでしょう。そのときさまざまなラッキー(幸運)があり、アンラッキー(不運)がある。
 そのようなラッキーもアンラッキーも当人が呼び寄せている――と言うと、多くの人は不思議な顔をするし、認めようとしません。しかし、私はその考え方に賛成です。

 オリンピックで印象が薄れましたが、7月中旬から8月初めにサッカーアジアカップが中国で行われ、日本チームが優勝しました。そのとき私は彼らが力をつけラッキーを呼び寄せた(と思われる)典型的な例を見ました。オリンピックの前に、今日はこの件について考えたいと思います。
 このとき中国観衆から日本チームに大ブーイングが起こっていたことについては、今回触れません。
――以下「である」体で――

 日本チームは予選3試合を2勝1分けで決勝トーナメントに進んだ。その後2連勝して決勝では地元中国と対戦することになった。決勝戦を前に日中両監督にインタビューが行われた。そのとき日本チームジーコ監督の答えがふるっていた。
 ある中国人記者が「日本は準々決勝、準決勝とラッキーが続いた。中国ではラッキーは三度続かないという格言がある。これについてどう思うか」と質問した。
 ジーコ監督は「私はあの2試合をラッキーとは思っていない。実力があるから、あのような試合ができたんだ」と答えた。
 また「今の日本メンバーは2軍ではないか」と聞かれたときには、「現在のベストメンバーだ」と答えていた。
 私はジーコ監督のこの二つの答え方にとても感心した。

 日本の予選リーグ3試合から決勝戦まで、私はほぼ全てテレビ観戦した。日本は予選では順当に勝ち上がったが、準々決勝、準決勝は正に薄氷ものの試合で、奇跡的な逆転劇だった。

 準々決勝は1対1の引き分けのまま、ペナルティキック戦に突入した。最初に日本選手が二度続けてゴールをはずし、ゼロ対2となったときはさすがにダメだとあきらめた。ところが、そこから追いつき、最後は追い越して勝ったのである(・o・)。
 また、準決勝では日本が一人少ない10人で戦い、2対3で負けたままロスタイムを迎えた。そのときもこれで終わったなと思った。ところが、そこで起死回生の同点ゴールがあり、延長戦で逆転して4対3で勝ったのである(^o^)。

 記者がインタビューで、あの2試合はラッキーだけで勝てた、と言いたくなるのもよくわかる。
 しかし、私もジーコ監督同様、あれは日本のサッカーに力がついたのであり、その実力が生み出したラッキーだと思った。
 先日何かのコラムを読んだとき、人は――チームは、勝つべくして勝ち、負けるべくして負けるというのがあった。日本サッカーはアジアの中では(と限定付きだけど)、勝つべくして勝つ域に達しつつある、と思った。

 また、そのときジーコ監督が言った「現在のベストメンバー」発言にも感心した。

 今回のサッカー代表は、中盤の黄金カルテットと言われた欧州組4人から中村選手が出場しただけ。筆頭中田英を初めとして他の3人は不参加。全体的にもメンバーは明らかに格落ちで、2軍と呼ばずとも1軍半のメンバー構成だった。
 しかし、ジーコ監督は「ベストメンバー」だと断言した。
 この言葉はおそらく決勝を前にした日本選手を奮い立たせたと思う。それはここで活躍すれば、1軍の代表として認知されることを意味しているだろうから。
 そして、この言葉は負けたときの言い訳を、ジーコ自ら封印する言葉でもあった。彼は「1軍半のメンバーだったから負けた」とは決して言わないのだろう。
 と同時に、その言葉は(もし中国が勝ったときには)彼らに対する賞賛を現す言葉でもある。中国選手は「2軍相手に優勝したのではないよ」というわけだ。

 しばしば試合に負けたとき、ベストメンバーだったら勝てた、ベストの状態だったら負けるはずがない――と語ったりする。しかし、それは負け惜しみであり、相手に対して失礼極まりない言い方だと思う。
 あるいは、自分はベストではないとの気持ちが、すでに闘う前から「負けるべくして負ける」要素として芽生えているのかもしれない。

 考えてみれば、いろいろな状況や場面で常にベストであるとは限らない。90であり、80であり、ときには70%しかないかもしれない。しかし、そのときベストを尽くすのだろう。自分を取り巻く状況がベストの100なんぞあり得ないと言うべきだ。70の体調・環境・状況をベストと思って闘ったとき、「勝つべくして勝つ」のであり「ラッキー!(^o^)」がやって来るのではないだろうか。

 いやいや、ジーコ監督、なかなかの人であると感心した。


 ○ 実力が付けばラッキーやって来て実力なければアンラッキー?

 ○ 70パーそれをベストと闘うとき思わぬラッキーついてくる(^o^)

 ○ 70パーダメだと弱音を吐きたくなる言うも人間言わぬも人間


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:前号で9月から四国明星探訪旅行記を掲載すると予告しましたが、アテネオリンピックが感動的で、いろいろ自分の生き方の参考となる勝ち方、負け方(^_^;)などたくさん出ていました。なので、次号からしばらくオリンピックについて述べていこうと思います。(御影)



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