時空を決める一票


 ○ 投票に行くか行かぬか決めかねて、たかが一票、されど一票


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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2005年 9月 9日(金) 第59号

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  ひと月ぶりの再会となりました。御影祐です。
  8月はしっかりお休みをいただきました(^_^)。
  また、狂歌ジンセー論の発行に励んでいきたいと思います。m(. .)m
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 (^O^) ゆとりある人のための5分エッセー (^O^)

 【時空を決める一票】

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

 ○ 投票に行くか行かぬか決めかねて たかが一票 されど一票

 なんだか、本日の狂短歌と見出しは、選挙ポスターの標語のようで、気が引けます(^_^)。
 いよいよ明後日(11日)は衆議院総選挙の投開票日です。
 郵政民営化だ、年金だ、改革だ、政権選択だと、かしましかったこの2週間ですが、それも決着がつきますね。
 このご時世、私もやはり一言、この選挙について述べてみたいと思います。
 しかし、私のエッセーはいつものように、ケンジとマーヤの「時空」がらみです(^_^)。

 しばしば選挙の投票をして感じることがあります。それは自分が投票しようとしまいと、全体には影響しない、ほとんど関係ないなと思うことです。
 衆参両選挙では、私は反骨精神ゆえか、政権与党に入れるより弱小野党に投票することが多いので、その候補が当選することはめったにありません(^_^;)。
 日曜日投票に行き、翌日テレビや新聞などで最終結果を知って、しばしばむなしくなることがあります。
 投票した候補に何万何千何百何十何票の票が入って……落選している。
「ああおれの一票はその最後の1なんだなあ。あってもなくても変わりばえしねえなあ」と思います。

 『ケンジとマーヤのフラクタル時空』では、ケンジにこの気持ちを託しました。
 そして、マーヤに「そんなことはない。あなたの一票が時空を決定するのよ」と言わせたのです(^_^;)。

 クラスで文化祭の出し物を決める採決で、自分なんか手ェ上げたってあげなくたって関係ないだろうと思いがち。ところが、その一票をめぐってケンジに奇妙な事件が起きる。
 文化祭の出し物として、飲食店にするか縁日にするか、採決で決めることになった。
 ケンジはのクラスは議長を除いて27人。ケンジはぼんやりして採決のとき手を挙げ損ねた。そうしたら、採決の結果は13対13で賛否同数だった。ケンジ以外は全員まじめに手を挙げていたのである。誰だァ、手ェ上げなかったのは?
 ケンジは議長ににらまれ、採決のやり直し。
 彼は飲食店は大変だから、縁日に手を挙げるつもりだった。グループの敦(あつし)や一平も縁日派だった。だから、当然14対13で縁日に決まるはず。初めて自分の一票が意味を持つのだ。この時空を決定するのはケンジだと思う。

 ところが、やり直しの採決では、なんと15対12で飲食店になってしまった(^.^)。
 縁日賛成派の二人が、やり直しの採決では飲食店に変えたのだ。どうやら女子二人が縁日から飲食店に変えてしまったらしい。
 ケンジは後日そのことを友人剛(つよし)に語った。
「当然敦や一平は縁日に決まると思ったらしくて、議長が再採決しますと言ったとき、やったぁってガッツポーズだったの。そうしたら予想と違う結果になったんで、ぽかんとしてそれからおかしいって文句言い始めたんだ。ケンジが手を上げた方で決まるんじゃないのかって。けど、さっきと挙手を変えてはいけないなんて言ってなかったから、やり直しの採決が有効になったんだ」と。

 ここはおもしろおかしく描きましたが、もちろん私が言いたかったことは、採決が賛否同数になったとき、最後の一票がものすごく重い――ということ。その一票を持っているのは自分であると。そして、それは全員同じように重い一票であるということなのです。

 もちろん大きな票が集まる選挙では、やはり一票は多数の中に埋もれています。
 しかし、時折地方の選挙で数百票、数十票差の当選というのがあります。私の田舎の町議会選挙なども、最下位当選と次点の差が二、三票ということもざらです。こうなると、この一票はとても重いと感じられるでしょうね。

 いずれにせよ、時空全体を決めているのは我々ひとりひとりであることは間違いないと思います。しかし、なかなかそうした気持ちになれないのが問題でしょうか(^_^;)。
 特に大きな流れの中の、大きな分かれ目のときには、やはり自分の意志を明確に出すべきではないかと思います。たかが一票、されど大きくて重い一票なのではないでしょうか。


 ○ ひとりくらい 影響のない一票だが されど最後は時空を決める


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:やはりごく当たり前の、まっとうな「選挙に行きましょう」エッセーとなってしまいました(^_^;)。切れ味鋭い観点を提示できず、申し訳ありません。
 私の父はしばしば言っております。「生活が苦しいとか、税金とか年金とか郵便局がのうなるとか、よう文句を言っとるが、それでも選挙になれば、結局自民党に入れとるじゃないか。自業自得じゃ」と。こちらの意見の方が鋭そうです(^.^)。(御影祐)


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