総選挙、与党大勝について(その1)


 ○ 一票が時空決めると大みえきって 我は棄権の情けなさ


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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2005年 9月 23日(金)第60号


 (^O^) ゆとりある人のための5分エッセー (^O^)

 【 衆院選、与党大勝を考える(その1) 】

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

○ 一票が時空を決めると大みえきって我は棄権の情けなさ(^_^;)

 郵政民営化、政権選択を争点に闘われた衆議院総選挙は、自民党の大勝、自公合わせて3分の2議席獲得という、与党圧勝で幕を閉じました。
 我が父が予想したとおり、国民は痛い目にあっても、痛い目にあいそうでも、やっぱり自民党に入れた――かに見えます。
 我が父は先月81歳の誕生日を迎えました。かつて郵便局長だった彼は、今回初めて自民党以外に投票したそうです(^_^)。

 父のことはさておき、私も今回の衆院選についていろいろ考えてみました。その結果を2回に分けて報告したいと思います。ただ、その前に一言釈明の言葉を記さねばなりません。

 前号で「あなたの一票は時空を決める」と大みえ切っておきながら、私御影祐は衆院選挙を棄権したのであります(^_^;)。誰にともなく謝ります。m(. .)m

 ただ、自慢じゃありませんが(^.^)、私は二十歳に選挙権を得てから約三十年、昨年まで国政選挙、地方議会選挙・首長選挙を棄権したことは一度もありません。
 それが……今年になって四月の東京都知事選をまず棄権し、今回の衆院選もまたまた棄権する羽目に陥ったのです。

 理由は単純、3月以降実家に帰省して父と共同生活を送るようになってから、現住所を変更していなかったからです。
 かくして4月の都知事選は投票できず、まあこれは地方選だから仕方ないとあきらめました。参院選は来年だし、衆院選だって当分ないだろう。そのうち東京を引き払うかどうか決めよう、と考えていました。

 それがまさかの衆院選です。しかも、郵政民営化・政権選択などがかかった天下分け目の一大決戦(^.^)。今回の衆院選はぜひ投票したいと思っただけに、残念無念でなりません(T_T)。

 衆院選は1億人強の有権者に対して、投票した人が約6781万人、投票率は67.46%でした。つまり、有権者のほぼ3分の2が投票し、3分の1が棄権したことになります。私は不本意ながら、この棄権者集団の中に入ってしまいました。

 これまで私は選挙を棄権する人を若干軽蔑していました。棄権は個人の自由だと思いつつも、それはいわば全面降伏の白紙委任であり、いいことではないと思っていたからです。
 しかし、自分がその立場になってみて、投票の意志はあるのに、やむを得ず棄権することだってあるのだな、と思い至りました(^_^)。

 たとえば、海外在住日本人の投票に関しても、先日最高裁判所が珍しく違憲判断を下しました。このインターネット、グローバル化の世の中で、海外在住日本人が(かつて投票さえできず、現在でも比例代表しか)投票できないのは違憲であると憲法判断したのです。この海外在住日本人の選挙権についても、今回初めて知ったような次第です。どうりで比例代表と小選挙区投票の総数に差があったわけです。

 衆院選が公示されてから、私のような場合でも投票できないか、いろいろ調べてみました。
 都知事選は東京都内の選挙ですから、遠隔地投票が困難であることはわかります。しかし、衆院選は全国どこでも投票所があるのです。実家近くの投票所で(入場整理券は持っています)投票して、それを集約して電子送信することは不可能ではないと思うのです。せめて比例代表だけでも投票できないもんかと思いました。
 これって海外在住者が抱いた思いなんでしょうね。数年前までは海外在住日本人に投票権はなかったのですから。

 しかし、結論は……不可能でした(-_-)。期日前投票(これまでの不在者投票)にしても、住民票のある所在地に行かなければならないからです。
 障害を持つ人には、代理投票の制度もあるようですが、「個人の勝手」で、住所変更しなかった者を救済する制度はないのです。
 しかも住所変更していても、3ヶ月以上その地に住んでいなければ、やはり投票できません。

 考えてみたらこれも妙な話です。住所変更しても同じ日本国内ではありませんか。国政選挙に投票できないのは、海外同様「憲法違反」ではないかと思います(`´メ)(厳密に言うと、住所変更だけでなく、選挙権は選挙人名簿に登録される必要がある。たとえば今回の場合、7、8月に引っ越した人は新しい選挙人名簿に登録されていないので、投票できない。ただし、以前の所在地に行けば投票できる)。

 要するに、私が選挙権を行使するためには、現住所のある東京まで出かけていって投票するしかなかったのです。そして、そのためには往復5、6万のお金が必要でした(T_T)。
 さすがに実質無収入の私にとっては痛すぎる出費で、投票をあきらめざるを得ませんでした(^.^)。
 棄権した有権者約3千万人の中には、投票の意志を持ちながら、棄権せざるを得なかった人が少なからずいるんだろうなあ、と改めて思い至った次第です。


○ 一票が時空を決めると大みえきって我は棄権の情けなさ(^_^;)


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