○ 意外にもギンナン拾って混ぜご飯 秋の味覚を満喫した日
ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」 2005年 10月 28日(金)第64号
(^_^)今週の狂短歌(^_^)
○ 意外にもギンナン拾って混ぜご飯 秋の味覚を満喫した日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今年の4月、私は東京から故郷大分県九重(ここのえ)町に帰郷して父と二人暮らしを初めました。早いもので田舎暮らしはもう半年を超えました。
私は中学校卒業と同時に家を出た(高校は大分高専で、寄宿舎生活でした)ので、帰省は(学生時代や働き始めてからも)真夏の2、3週間と正月前後、そして母亡き後は、さらに3月末に帰省する程度でした。
それゆえ、田舎の風景、季節の移り変わりを全て体験するのは、子ども時代以来になります。
春の桜から葉桜への変化、初夏の鮮やかな緑、様々な草花……特に秋に入っての花々は感嘆しながら眺めました。
川沿いの堤防を散策すれば、コスモスの花が群舞し、田んぼの土手には曼珠沙華が花を開かせる。
そうかあこんなに花が咲いていたのか――と当たり前のことながら、帰郷してずっと暮らしたおかげで、我が田舎に新たな発見がありました(^o^)。
特に9月末自家の庭に、強い香りとともに、キンモクセイの花が咲くのを見たときは、「えっ、この木はキンモクセイだったの」と驚いたものです。
その木があるのはもちろん三十年近く知っていましたが、見るときはいつも枯れ木か葉っぱ状態で、キンモクセイとはつゆ知らず、また花がつくのを見たのも今回が初めてだったので、とても新鮮な驚きがありました(^o^)。
しかし、子ども時代は一年の移ろいを「花で感じる」ことなど、皆無でした。
その頃は季節の推移を「食い物」で感じていたものです(^_^;)。
初夏の山へ分け入っての野いちご取り、近隣で実ったぐみやナツメ、イチジクを食らい、夏は川で泳いで魚獲り。水浴びの後はアイスキャンデー(私の子ども時代アイスキャンデーは夏にしかなかったのです^.^)。
そして秋祭りのたこ焼きやイカ焼き。山へ栗拾いに行き、柿の木に登ってはもいで食う……。子ども時代、季節の移ろいは「食い物」とともにありました(^_^)。
10月に入ると稲の収穫、秋祭り、そして色づく柿が秋の深まりを感じさせてくれました。
父との共同生活がスタートして以後単調な毎日が続いているので、時折散歩に出かけます。
そして、キンモクセイ同様、秋の実りにおいても意外な発見があるので、やはり人生は楽しく面白い、などと一人喜んでおります(^_^)。
先日は川沿いに立つ高さ数メートルのイチョウの木にギンナンがなっているのを見いだしました。そのイチョウの木の下は半分が土手、半分は舗装された道路で、そこにイチョウの実がたくさん落ちていました。
なんでそんなことが面白く、かつ意外な発見だったかと言えば、私は子ども時代から実家近辺のイチョウの木にギンナンがなっているのを見たことがなかったからです。
実家近くの(私もかつて通った)小学校には、樹齢数百年のイチョウの大木が佇立しています。しかし、それはオスの木だから、ギンナンはなりません。
それゆえ、私は田舎でギンナンがなるイチョウの木を、ついに一度も見たことがなかったのです。
川の土手にイチョウがあることはもちろん4月以降の散歩で知っていました。しかし、ギンナンがなる木だとは夢にも思いませんでした。意外なことは、私より当地が長い父も、そのイチョウの木にギンナンがなると知らなかったことで、彼も聞いて驚いていました。
そのとき私は思わず「あっ、ギンナンだ!」と叫んで、こりゃあギンナンが食えるかも……と思いはすぐに食べる方へいったのです(^_^;)。
ご存じない方のために、説明しますと、イチョウの実は梅に似ています。梅は果肉があり、その中に種があります。梅は果肉を食べますが、ギンナンは種の中を食べます。つまり、ギンナンで食べている部分は梅干しで言うと、種の中のズイ(?)の部分に当たるわけです。
だから、ギンナンも種の外側に果肉があります。そしてこの果肉が非常に臭いのです。はっきり言って人間の排泄物と同じ匂いです(^.^)。
そのことは私も知識として知っていました。しかし、実体験するのは今回が初めてでした。
大量に落ちている実の辺りにはあの臭いが満ち満ちており、一個拾って顔に近づけただけで「うえっ」と叫んだものです(^.^)。これではいくら食べたくても、とても拾って持ち帰る気にはなりません。
ところが、その場所ではなんと落ちた実のいくつかが、種の部分がむき出しになっていたのです。どうやら道路を車が通ったとき、実を踏んづけて種をむき出しにしてくれたようです。
「これはラッキー!」と思って持ち帰って食べようと思いました。
両手で20個ほど拾うことができました。もちろん種には果肉もへばりついて臭くてたまらない。そこで近くの小川で洗って持ち帰りました。
父も感嘆して「よう拾ってきたのお」と喜んでおりました(^_^)。
そのギンナンはごはんと一緒に炊き込んでギンナンご飯としました。
いやあ、うまかったです(^o^)。
もちろんギンナンを買って食べることはいくらでもできます。
しかし、今まさに実っているギンナンを自分で拾い、それを調理して食べるのは、なんと言うか自然そのもの、秋の実りそのものをじかに口にしている気分で、より一層おいしく感じたものです(^O^)。(続)
○ 意外にもギンナン拾って混ぜご飯 秋の味覚を満喫した日
=================================
最後まで読んでいただきありがとうございました。
後記:「そこまで強かったの?」と思えるほど圧倒的な差で、千葉ロッテが牙をなくした阪神に4連勝しました。一方、米国ワールドシリーズも井口選手のいるホワイトソックスが4連勝で世界一に輝きました。さすがです。今度野球のワールドカップもあるそうです。松井やイチロー、井口選手が日本代表で出るかと思うと、今からわくわくしますね(^o^)。(御影)
Copyright(C) 2005 MIKAGEYUU.All rights reserved.