エネルギーを与え合うドラマ


○ こちらから エネルギーを与えてと ほのめかすのも 大切なこと



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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2007年12月 30日(日) 第93号

 本号をもって『狂短歌人生論』の紹介を終わります。
 最後に本書で描いた「エネルギーを与えられない」ドラマと「エネルギーを与え合う」ドラマより一つ紹介したいと思います。その狂短歌は以下の通りです。

 元気が出ないドラマの狂短歌は……
 ・ 今日もまた上司ガミガミ妻小言 息子娘は私をシカト
 ・ 私だけ一生懸命やっている なのに誰もわかってくれない
 ・ 先生は今日も憂うつ学校へ 生徒はひどくむなしい仕事
 ・ センコーも親も誰もが目の敵 オレは自分の好きにしたいだけ
 ・ やっと一つ売れたというのにみなそっぽ 働くことに喜び湧かぬ

 これに対応してエネルギーを与え合うドラマの狂短歌は……
 ・ 最近は傍観やめて積極的 自分も家族もどこか明るい
 ・ 自らを変えて気づいた 同僚も家族も私をわかってくれる
 ・ こちらからエネルギーを与えてと ほのめかすのも大切なこと

 この中より「エネルギーを与え合う狂短歌」の三つ目を紹介します。

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 (^O^) ゆとりある人のための10分エッセー (^O^)

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

 ○ こちらからエネルギーを与えてと ほのめかすのも大切なこと

   【 ある新卒営業系サラリーマンのドラマ 】

 《元気が出ないドラマ》

 ○ やっと一つ売れたというのにみなそっぽ 働くことに喜び湧かぬ

 今日初めて製品が一台売れた。それを上司に報告すると、さも当然のような顔をする。
「月に数台売るのが最低レベルなんだ。君にただ飯食わせるために会社はあるんじゃないんだよ」と言う。
 そしてどんな点がまずいかくどくど説教し始めた。
「君の顔は暗すぎる。もっと笑顔を見せなきゃ」としかめっ面で言う。
 こいつは人に説教することが生き甲斐なのかと思う。しかし、自分はただ黙って聞くしかない。

 会社を終えて恋人に会った。
「今日やっと一台売れたよ」と言うと、彼女は「あっそー」と軽い返事。
 さらに自分のことを語ろうと思ったら、彼女から先に話し始める。会社の面白くないこと、同僚や友人とのもめ事。その他まるで口から先に生まれてきたかのように喋り続ける。
 たまには俺の話も聞けよと言いたくなる。でも、うんうんと聞いてやる。つまらない。

 家に帰って親父に「一台売れたよ」と言ってみた。しかし、親父も無感動だ。
 夕食時に「これでお前もやっと一人前だな」などと言いながら、自分の苦労話を語り始めた。
 それを聞き流す。まじめに聞く気なんか起きない。ただ何かしら心の中でむしゃくしゃしてうんざりしている……。


 《エネルギーを与え合うドラマ》

 ○ こちらから エネルギーを与えてと ほのめかすのも 大切なこと

 今日初めて一台売れた。それを上司に報告すると、さも当然のような顔つきをする。
「月に数台売るのが最低レベルなんだ。君にただ飯食わせるために会社はあるんじゃないんだよ」としかめっ面で言う。
 おっと、この人は批判者タイプだ。そう思ったのでぼくは言った。
「確かにその通りです。ただ、ぼくとしては精一杯やって初めて一台売ることができました。ぼくはとてもうれしかったし、これからもこの調子でがんばろうと思います。だから、できたら良くやったとほめてほしかったです」と。

 すると上司はぽかんとして、
「あ、そ、そうか。うん、よくやった。これからはもっと売れるようがんばってくれたまえ」と言う。
 ぼくはにっこりして「はい。がんばります」と言って上司の前を離れた。

 会社を終えると喫茶店で恋人に会った。
「今日やっと一台売れたよ」と言うと、彼女は「あ、そー」と生返事。
 さらに自分のことを語ろうと思ったら、彼女から先に話し始める。
 会社の面白くないこと、同僚や友人とのトラブル。まるで口から先に生まれたかのように、悪口やぐちを続ける。
 ぼくは約一時間彼女の話を聞き続けた。
 そのうちやっと彼女から「で、一台売るってやっぱ大変なの」と聞く。

 おっと、来た来た。今度はぼくの喋る番だ。
 そこで製品を一台売る前に数百軒回ったこととか、先日ある本を読んで人にエネルギーを与える大切さを学んだこと。それ以後ときどきおばあちゃんの家とか、何か困っていそうな家に行ったときは、それを手伝ったりしたことなどを話した。
 すると彼女は「売るためなんでしょ」と少し軽蔑したように言う。

「うん。最初は俺もそう思っていた。だから、そんな場面を見かけても手伝ったりしなかった。それに手伝ったからって買ってくれるとは限らないし。でも、違うんだ。困っている人を見かけたら、ただ大変だなって思って自分にできることをやる。相手からのお返しなんか考えないでやっていいってわかった。全く違うところでいいことが起こるから。そのうち手伝うと、おばあちゃんなんかものすごく喜んでくれた。それがうれしくてその家では買ってくれないとわかっているのに、二度三度訪ねていたら、おばあちゃんが親戚の家を紹介してくれた。それで今日やっとその家の人に買ってもらえたんだ」

 彼女は時々自分のことを話しそうになる。
 でも、ぼくは「頼む。あと十分黙ってぼくの話を聞いて。それからまたお前の話聞くから」と言った。そしてぼくの話を終えると、また彼女の話を聞いた。

 ぼくは彼女をねぎらったり激励した。彼女はまだぼくに対して、ねぎらうような話し方ができない。会社が大変そうだし、彼女自身も批判者タイプの完璧主義に陥って余裕がない感じだ。
 そのうち四タイプのことを話して彼女にも少しずつ変わってもらおう。

 帰宅後夕食時に「一台売れたよ」と言った。親父も無感動だ。
 ぼそっと「これでお前もやっと一人前だな」と言っていつもの苦労話を語ろうとする。

 そこでぼくは親父に要求した。
もう親父さんの苦労話も聞き飽きたから、たまには違うこと話してくれないかな。働いて楽しい事とか喜びってなかったの? そんなにいつもいつもきついことばかりだったの

 すると親父は戸惑いながらも、記憶をたどるように、働いて楽しかったこと、うれしかったことを語り始めた。笑い話のような逸話もあった。親父だって結構楽しい時期があったんじゃないかと思った。

 そのうち親父も新入社員のころは営業畑だったと話し始めた。最初はなかなか商品が売れなくて会社をやめようと思ったこともあると言う。
 そんな話は今日初めて聞いた。
「そのころの上司ってどうだったの」と聞くと、
「うん。厳しいと言うか、こちらの気持ちをわかってくれない人で、君の顔は暗すぎる、もっと笑顔を見せないから売れないんだと、そういうことをしかめっ面で批判する人だったなあ」と言う。

 ぼくはそれを聞いて笑ってしまった。
「うちの上司もそんな奴だよ」と言うと、親父は
「そうか。上役というのはいつの時代も同じなんだな」と言って笑った。

 その後商品がどうやって売れるようになったか、なぜ会社をやめなかったかも聞いた。
 結婚してぼくが生まれたことで、がんばらねばと思ったらしい。

 なんとなく親父に親近感が湧いてきた。親父は苦労話と言う名の自慢話をすることが多かった。やっぱり人はなかなか弱みを話さないようだ。これからは親父に本当に弱みだったことを話してもらおう。おじいさんがどんな人だったかなども。
 なんとなくぼく自身、親父と似たような人生を歩んでいる気もする……。


 そして、以下の歌が『狂短歌人生論』掉尾(とうび)の狂短歌です(^_^)。


 ○ お互いが エネルギーを与え合う その生き方に いま進むべき


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:「偽り」多き2007年もあと一日で終了です。今年も狂短歌人生論エッセーにお付き合いいただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m
 以前書いたことがありますが、みんなを襲う大きな不幸は避けることができません。しかし、個人に降りかかる小さな不幸は、愛と善と慈悲ある生き方を続けていれば避けることができるし、不幸な事件が起こっても不幸中の幸いがあると思っています(^_^)。故郷よりみなさまのご健康とご多幸を祈って07年の締めといたします。(御影祐)




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