「イメージしたことが実現する?」


○ いやだなあ 起こらないでほしいよと 願っているのになぜか実現



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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2008年 2月 29日(金)第95号


 2月は「逃げるように時が流れる」と言われますが、本当にあっという間に月末を迎えました。
 しかし、今年は4年に1度のうるう年。
 2月が29日あることで、辛うじて月一の発行ノルマを果たすことができました(^_^)。

 今号は私の好きなゴルフを題材に「イメージしたことが実現する?」と題して論じてみました。ゴルフに興味のない方にはつまらないお話しかもしれません。しかし、人生の深〜い真実がつまっておりますので、ぜひご一読下さい(^.^)。

 まずは本文前に、いくつかゴルフ用語の解説を。
 長い距離のホールで一番初めに打つクラブをドライバーと言います。グリーン上でボールを穴に入れることをパットと呼び、使うクラブはパターです。また、ミスショットの中に「ダフリ」というのがあります。これはボールを打つときボールの手前(右打者ならボールの右側)数センチの地面にクラブが当たることで、とてもいやなミスショットです。なにしろこれが起こると、ボールは狙った距離の半分しか飛ばないので(--;)、がっかりなのです。
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 (^_^)本日の狂短歌(^_^)

 ○ いやだなあ 起こらないでほしいよと 願っているのになぜか実現(^.^)


 (^O^) ゆとりある人のための10分エッセー (^O^)


 【 イメージしたことが実現する? 】

 先日本屋で立ち読みをしていると、ある本の中に「引き寄せの法則」というのを見つけました。それによると「良いことも悪いこともみな自分が引き寄せている」というのです。
 ということは「金持ちになりたい、成功したい」と思えば、それを引き寄せる。だが、いやなこと、なりたくないことも自分で引き寄せてしまうというわけです。

 その本では神を持ち出して「神はあなたが願い祈っていることを実現してくれる。しかし、あなたがイメージしたことが本当にしたいことか、したくないことなのかわからない。だから、起こってほしくないことでも実現してしまうのだ」とありました。

 私はそれを読んだとき「?」と思いました。
 これって全能の神様に対してとても失礼な発言ではなかろうかと。
 だって「神はあなたがイメージしたことが本当にしたいことか、したくないことなのかわからない」と言っているんですよ。
 神様が実在するなら「おいおい、全能のわしをバカにするんじゃない。そんなことわからんはずがなかろうが」と言うに決まっていますよ。

 さて、おちゃらけはその辺にしといて……(^.^)、
 しかし、《あなたがイメージしたことが実現する》というのは――特に悪い方面に関して、とてもうなづける考え方だと思います。

 たとえば、ゴルフにおいて友人Aが1メートル余りの短いパットを打つとき、しばしば「入りそうにない」と嘆きます。
 すると大概その通り外してしまう。
 また、初心者クラスのBが長さ100ヤードの深〜い谷越えホールを迎え、ドライバーを打つ際「いやだなあ。谷に落としそうだ」と不安を口にする。そうすると、やはりきれいに谷に打ち込む(^.^)。

 これは私でも同じです。私が特に苦手なのは池越えで、グリーンまで池越え一〇〇ヤードの距離が残ったとき、私も「いやだな〜。池にいれたくないな〜」と思って打ちます。
 すると思いっきりダフってボールは池に「ぽっちゃーん!」……がっくし(--;)。

 このように、なってほしくないと思えば思うほど、そのいやなことが実現するのです。

 さて、こんなとき我々アマチュアゴルファーの心の中はこうです。
 短いパターや谷越え・池越えの場面――自信がなければ、「一メートルのパットが入りそうにない」とか「池や谷に落としそうだ」と感じる。当然それはいやだと思う。そんなことにならないでほしいと願い、(時には)神に祈る(^.^)。
 ゴルフのうまい人が「そんなときはいいイメージを思い描くことが大切だよ」とアドバイスしてくれる。
 そこでパターが入ること、ボールが谷や池をすぱっと越えることを強くイメージする。そして、打つ!
 だが……パターは入らず、池ポチャとなり、ボールは谷に吸い込まれる。あれま。
 イメージ戦略もうまくいかず、失意の気分で「やっぱり神なんぞいない」と思う(^.^)。
 そして、このミスが次回のトラウマとなり、次の池越えや谷越えで、また「いやだなあ」と感じる

 これってゴルフに限らず、人生の大きな仕事や恋愛などでも起こりがちなことですね。

 たとえば、仕事上で何度もミスが続いて「またミスしそうだ」と思い、そんなことは起こらないでほしいと願う。なのに、やっぱりミスを犯す。
 旅行に出かけると必ずトラブルに遭遇する。楽しみにしていた海外旅行。「今度もいやなことが起こるんじゃないかなあ。起こらないでほしいなあ」と思っているのに、やっぱりトラブルにかち合う(--;)。

 恋愛で失敗した人が、新しい出会いが始まったとき、「今度も失恋するんじゃないかな〜。成就してほしいなあ」と思い祈る。ところが、やっぱり予感通り失恋する(T_T)。

 金持ちになりたいとか、宝くじが当たってほしいとか、仕事がうまくいくことはイメージしてもなかなか実現しないのに、悪い方のイメージは本当によく実現します。これって一体なんなのでしょう。

 そこで、これらのことを「イメージしたことが実現する」理論で考えてみましょう。

 すると、苦手としたり、いやなことがおこりそうな状態を前にしたとき、心の中は大多数そのいやなイメージで満たされていることに気づきます。
 つまり「一メートルのパットを入れたい。池や谷を越えたい」と思っています。いいイメージを持とうと、池や谷を越えることを必死に思い描きます。
 しかし、やっぱり「入りそうにない。越えられそうにない」と感じている――ここがポイントです。
 「入りそうにない。越えられそうにない」と思うから、そうならないことを願い、祈り、そうならないことを強く強くイメージしているのです。

 もし心の容量を十とするなら、実はそのうち三分の二はうまくいかない方をイメージしていることに気づきます。
 要するに、パターが入らないことをイメージし、打ったボールが池や谷に落ちることを、たくさんたくさんイメージしているのです(^.^)。

 これを仕事や恋愛で言うなら、「いやだなあ。失敗したくないなあ。失恋したくないなあ」と思い、そうならないよう願ったり祈ったりする――そのことがすでに仕事に失敗する、失恋することを、たくさんたくさんイメージしていることになるのです。
 となると、ここに「悪いイメージが実現しないようにする」ヒントがあるような気がします。
 つまり、もう願ったり祈ったりすることをやめたらどうだろう――ってことです(^_^)。

 たとえば、私は1メートルのパターはちっとも苦ではありません。
 友人Aは私や他の人がその短いパットをなんなく入れるのを見て「すごいんだよな」と感心します。
 ところが、振り返ってみると、私が1メートルのパットを打つとき、外しそうだとか、外したらいやだなとかは全くイメージしません。入ってほしいと神に祈ることもありません。まっすぐ引いてまっすぐ打てば入ると思ってただ打つだけです。

 また、谷越えのドライバーでも「ドライバーを普通に打てばこの谷は越える」と思って打ちます。いや、もっと無心で「ドライバーを普通に打つ」と意識しているだけです。谷を越えてほしいと祈ったり願うことはなく、それをイメージすることもないのです。

 結局、ここで必要なのは《無心》なのかな……と思います。

 私もゴルフを始めた頃はドライバーで何度も谷に打ち込み、短いパットをよく外しました。しかし、練習によって「ドライバーを普通に打てば、深い谷などなんでもない」心境になれたのです。

 そして、この無心の境地になるのを邪魔するのが完璧主義のようです。つまり、ゴルフで言うなら、全てのショットで完璧を目指すと、一つのミスがとても大きく感じるのです。
 谷に落ちることはある、1メートルのパットを外すことがある、池に打ち込むことはある……と踏ん切ることができれば、無心になれる気がします。

 もっとも、いつもいつも失恋していると、「たまには失恋することもある」となかなか思い切れないようですが(^_^)。


 ○ いやなこと起こりそうだと思っても 神に祈るのやめましょう(^.^)


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:最後の狂短歌はちょっと不謹慎かもしれません。でも「イメージしたことが実現する」の結論はそういうことです。要するに、神に祈るのはいいことだけですね。「世の中が平和であるように」とか「宝くじが当たるぞお」とかね(^_^)。(御影祐)




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