「著書『狂短歌人生論』メルマガ配信 5


○ 批判者は理詰めで愛を説くけれど 恋は理屈じゃありません


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  メルマガ配信「狂短歌人生論」5    2022年3月02日(水)第 186号


 御影祐の著書第三作『狂短歌人生論』を全編紹介します。
 全8章75節にわたる狂短歌とエッセーの書籍です。

 『狂短歌人生論――本当は愛することより大切な』

 今回は第二章「脅迫・批判・傍観・受容の四タイプ」
 その二「四タイプの恋愛」1〜4(5は次回)。

1 脅迫者 黙ってオレについて来い 文句言ったら平手打ち

2 批判者は理詰めで愛を説くけれど 恋は理屈じゃありません

3 傍観者 すねて甘えてそっぽ向く そのかわいさに相手はころり

4 受容者は全身全霊奉仕する その愛なぜか息苦しい

5 受容者は全てささげて愛するけれど 果たしてそれは誰のため?



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 狂 短 歌 人 生 論

  第二章 脅迫・批判・傍観・受容の四タイプ

   その二 四タイプの恋愛

 自分や恋人の恋愛の癖が四タイプの原性格から出ていることがある。
 四タイプはどのような恋愛をしがちなのか、さらりと眺めてみよう。

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脅迫者 黙ってオレについて来い 文句言ったら平手打ち

 脅迫者タイプの恋愛はとにかく強引である。力任せに押しまくる。自分には絶対惚れるはずだと腕の力こぶを見せ、男の強さを誇示する。恋人がどこかの馬の骨からナンパでもされようものなら、「俺の女に何しとんねん」とドスの利いたセリフで迫る。相手が引かなければケンカで決着をつける。

 恋人が四の五の言って彼とのつき合いをためらっていれば、「とにかく黙ってオレについて来い。お前を絶対幸せにする。お前を絶対守ってやる」と言い切る。傍観者や受容者のやさしい男にはとても言えないセリフである。
 そして、この男がめでたく結婚したなら、家庭においては強い夫、強い父として君臨する。妻や子どもが彼にさからおうものなら、ぱちんと張り手が飛んでくる。ごつんと頭をなぐられる。

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批判者は理詰めで愛を説くけれど 恋は理屈じゃありません

 批判者はとにかく言葉が全てである。全精力を傾けて相手を口説く。自分と結ばれることがいかに幸福であるか。自分はいかにあなたを必要としているか。百万言も惜しみはしない。

 言葉で愛は成就すると信じ、電話に手紙、メールを最大限活用する。自分の能力、得意分野を吹聴して完璧に仕事ができることを自慢する。合コンではすぐにリーダーとなって能力の高さを見せつける。
 利害と打算で結婚を考えるのはこのタイプが多い。三角関係になると恋敵を出し抜いて愛を勝ち取ろうとする。

 ただし、理詰めの愛を説く結果、情熱的な恋愛は苦手である。相手が説得に応じて結ばれた後、燃えるような別の男性(女性)を見つけだし、駆け落ちされることがある。すると批判者は茫然として自分の理屈の何が間違っていたのだろうと考える。
 恋は理屈じゃないのに、である。

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傍観者 すねて甘えてそっぽ向く そのかわいさに相手はころり

 傍観者は自分を積極的に押し出して相手を説得するような強さを持ち合わせていない。脅迫者や批判者のように自分に自信がないので、思いを寄せる人になかなか愛を告白できない。断られて傷つくことが怖いからだ。それゆえ、片想いが最も多いのは傍観者タイプである。

 傍観者の得意な恋愛手法は合コンである。ただし、批判者のように積極的に行動するわけではない。彼(彼女)はみなからちょっと離れた場所にいる。そして、どこかさみしげな風情を漂わせたり、孤高の雰囲気をかもしていたりする。

 それを見た異性は物静かで神秘的だとか、かっこいいと思って恋愛感情を抱く。
 そうして結ばれてみると、何事も傍観ばかりして冷淡な相手にがっかりする。
 もっとも、結婚後にがっかりするのはどのタイプでも同じではあるが。

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受容者は全身全霊奉仕する その愛なぜか息苦しい

 受容者ほど恋愛相手としてありがたくうれしい存在はない。彼女(彼)は恋人の全てを愛し、全身全霊で奉仕してくれる。着るもの、食べるものに掃除洗濯、日々の世話をこまやかに焼く。お金を持っていれば大金はたいて貢いでくれる。

 特に水商売の女性や、子どもを甘やかす母親にこのタイプが多い。男性客や息子は自分につくしてくれるこの女性の愛を疑いはしないだろう。
 だが、嫉妬深い女性には受容者タイプが多い。そして不思議なことに、彼女からずっと奉仕されていると、そのうちなぜか息苦しさを覚えるようになる。最後に男や息子から捨てられるのも大概このタイプである。
 すると彼女は、

 〇 かくまでにあなたにつくし奉仕した なのになぜなぜ私を捨てる

 ――と嘆いてハンカチをぬらす。捨てられる原因が自分にあるとは思いもしない。


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受容者は全てささげて愛するけれど 果たしてそれは誰のため?

 ここで質問です。
 献身的に奉仕する愛はやがて相手を息苦しく感じさせ、捨てられる可能性が高い。
 それはなぜか。考えてみてください。
 次号への宿題といたします。


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。


後記:20年7月香港・民主派弾圧…21年2月ミャンマー・クーデター…8月アフガニスタン・タリバン復活、そして、22年2月ロシア・ウクライナ侵攻…。
 またも悲しい人間虐待が追加されました。人に四タイプがあるように、国や政府にも四タイプがあります。香港もミャンマーもウクライナも政府、軍隊、独裁者という脅迫者の行動によって人権、自由、平和が奪われた例です。

 独裁者=脅迫者に逆らうのはとても難しい。理屈が通用しないからです。ただ、露大統領はいろいろ考えているようで強烈な批判者にも見えます。
 しかし、独裁者の心の内にあるのは「誰かにやられるのではないか」という恐怖心。だから、周囲を軍人とイエスマンで固め、常に忠誠を誓わせ、裏切り者や反対者を処分します。
 国民には「私を支持しろ。嫌うな、愛してくれ」と強要する。本当は人を信じられない悲しい人間なのです。
 そんな独裁者には国民一人一人がそっぽを向くしかないけれど、それもまた難しい……。
 遠くの我らにできることはただ叫び、祈ることでしょうか。

 戦争反対!
 恐怖政治に永遠はない!
 虐待されている人たちに自由と人権が取り戻されることを祈って。

 御影祐
(後記はしばらくやめるつもりでしたが、さすがに書かずにおれませんでした)


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