御影祐第3作目は小説ではなく「狂短歌」1首にそのエッセーという構成です。
狂短歌とは私の造語で、五七五七七の短歌と狂歌の合いの子みたいなものです。
狂短歌とエッセーは全75本。原則見開き2頁で読み切れるようにしました。
そのうち三つほどはホームページの『狂歌今日行くジンセー論』で公開したものですが、残りは全て新作です。
本書のテーマは副題の「愛することより大切な」こととはなんなのか、そこからスタートしています。
《本当は愛することより大切な》――この上の句に対する下の句は
《愛されてると感じられるか》です。
もし自分が家族・友人・恋人・夫婦、さらに見知らぬ他人や世の中から必要とされ、愛されていると感じられるなら、心の中に穏やかであたたかな気持ちが芽生えるでしょう。
生きていて良かったと思い、自分もまた人を愛する感情に満たされるはずです。
ところが、私たちはしばしば愛されていると感じられないのではないか。
そうして、その不信と不安にとらわれたとき、人は心にブラックホールのような穴をあけ、いじめやストーカーなど人を傷つけ、あるいは自分を傷つけ、様々な問題行動に走るような気がします。
大切なことは人を愛すること以上に、自分が愛されていると感じられるか、そしてそれを信じられるかにあるのではないでしょうか。
では、なぜ愛されていると感じられないのか。本書はその謎を解き明かそうと試みました。
また、私たちはしばしば人をなぐったり怒鳴ったりする脅迫的な人、批判的でよく悪口を言う人に悩まされます。
あるいは、協力を期待してもどこか冷ややかでよそよそしい傍観的な人、さらにいじめられても抵抗できず、なんでも受けて入れてしまう受容的な人もいます。
なによりいつも臆病で自分に自信がなく、おどおどして人の言いなりになってしまう。
そのような弱々しい性格を「どうして強くなれないのか」と悩んでいる人もいるでしょう。
人の性格や気質をこの「脅迫・批判・傍観・受容」の四タイプに分けたのは、『聖なる予言』の著者ジェームズ・レッドフィールド氏です。
それら四つの性格は血液型や誕生月の星座からもたらされたものではない。親との関係においてつちかわれた性格や気質であると言うのです。
私はその分類を使って自分や身近の人の性格や気質を理解し、変えるにはどうすればよいか考えました。その探求結果を書いたのが本書です。
冒頭の狂短歌は「見出し」のようなものと受け取ってもらえば良いと思います。
たとえば、狂短歌は――
・ 万引きの中高生と中高年 一字違いの心の病
・ 傍観と受容の親は叱れないし ほめるのへたな全タイプ
・ 永遠の母を求めて三千里 批判の母に母の愛なし
・ 生きるには値しないと思うなら 心にあいた穴を探そう
・ シカトしていじめることはここちよい それがいじめのスタートライン
・ 我々の元気の素はエネルギー 食べ物がくれ人がもたらす
・ お互いがエネルギーを与え合う その生き方にいま進むべき
――などなどです。
また、今回は文章だけでなく、さし絵も取り入れました。
私の友人のお嬢さんが現役美大生で、ひょんなことから彼女にさし絵を依頼することになったのです。悪魔と天使(子どもが二人)の家族というコンセプトで描かれています。
これもまた面白いと我ながら気に入っています(^.^)。
本屋にヒラ積みされているような本ではありません。注文していただけると幸いです。
きっとお役に立つと思います。
== 目次抜粋 ==
「心の穴」・「脅迫・批判・傍観・受容の四タイプ」・「戦後の親と子どもたち」・
「脅迫と批判による支配」・「自立と他立」・「いじめと教育」……など、
全七十五本の狂短歌とエッセー集!
2022年追記
現在本書他著書3冊は絶版となっております。中古書店で発掘する(^_^;)のも難しいと思います。
私が所蔵している本が何冊かあります。朽ちるだけなのでご希望の方には贈呈いたします。
以下のメールアドレス宛連絡くだされば、送料受取人払いにてお送りいたします。
[ mikageyuu@@yahoo.co.jp ]まで。
迷惑メール防止のため[ @ ](アットマーク)を2ヶ付けています。
コピーした後1ヶ外してご使用お願いいたします。