○ 本当は 愛することより大切な 愛されてると 感じられるか
ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」 2007年 7月 25日(水) 第 80号
著書プレゼントで《本当は愛することより大切な》の下の句を当ててください――というクイズを出しましたが、今号はその答えです。
以下の文章は『狂短歌人生論』巻頭の狂短歌とエッセー全文でもあります。
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(^_^)本日の狂短歌(^_^)
○ 本当は 愛することより大切な 愛されてると 感じられるか
キリストの聖なる言葉を拝借するまでもなく、人を愛することの大切さはこれまで多くの人に語られてきた。
最近政府広報の新聞広告でも似たようなコピーを見出した。それは命が大切とか貴重だとか百万言をもって説得されるより、たった一人「あなたが必要です」と言ってくれる人がいるだけでいい――という内容だった。素晴らしいと思った。
だが、よくよく考えてみると、私たちは「あなたが必要です」と言われたことがあるだろうか。あるいは逆に、友人や夫婦、親子の間で「あなたが必要です」と口に出して言ったことがあるだろうか。
恋人同士なら、告白の言葉として「あなたが必要です」と言うことはあるだろう。ところが、結婚してしまえば(特に日本人において)その言葉はほとんど使われない。いわんや親子兄弟をや、である。仕事仲間や友人間で発することもまずないと思う。
強いてそのわけを探すなら、「あなたが必要です」などと言うのは照れくさいからだろう。せいぜいちょっとした言葉や態度によってその気持ちを示せるくらいである。
事故や病気で入院したときなど、身内や親しい人の言葉から「ああ自分は必要とされていたんだ」と思ってほっとすることがある。
ということは、自分は必要とされていると思えるかどうか。そちらの方がより大きな意味を持つことがわかる。これを愛に置きかえるなら、重要なことは人を愛すること以上に、私は愛されていると感じられるかどうかである。
身近の人に「あなたを愛している。あなたが必要です」と言うより、《私は愛されている。必要とされている》と感じ、それを信じられるかどうか。それこそ大切なことではないだろうか。
もし自分が家族・友人・恋人・夫婦、さらに見知らぬ他人や世の中から必要とされ、愛されていると感じられるなら、心の中に穏やかであたたかな気持ちが芽生えるだろう。生きていて良かったと思い、自分もまた人を愛する感情に満たされるはずだ。
要するに、人を愛することより、もっと大切なことは、自分が愛されていると感じられるか、そしてそれを信じられるかどうかだと思う。
○ 本当は 愛することより大切な 愛されてると 感じられるか
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
後記:エッセーはいつも長文の私ですが(^.^)、このように『狂短歌人生論』はがんばってほぼ一首1000字程度の文章にまとめました(^_^)。狂短歌の数は全部で75本、これまでの「狂歌今日行くジンセー論」と重なっているのは3本だけです。内容の詳細は『著書紹介』コーナーでも紹介しています。
また、今回は文章だけでなく、さし絵も取り入れました。私の友人のお嬢さんが現役美大生で、ひょんなことから彼女にさし絵を依頼することになったのです。悪魔と天使(子どもが二人)の家族というコンセプトで描かれています。これもまた面白いと我ながら気に入っています(^.^)。
本日はコマーシャルでもありました。ご容赦ください。m(. .)m
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