傍観者タイプ


○ 傍観者 どこか白けて無表情 眺めるだけで行動できぬ



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ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」        2007年10月 5日(金)第84号

   前号は批判が得意な批判者タイプについて紹介しました。
   今号は傍観者タイプです。このタイプも周囲にたくさん見かけると思います(^.^)。

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 (^O^) ゆとりある人のための10分エッセー (^O^)

 (^_^)今週の狂短歌(^_^)

 ○ 傍観者 どこか白けて無表情 眺めるだけで行動できぬ

  【 傍観者……傍観 】

 批判者に育てられたり、批判者と共同生活をすると人は傍観者となりやすい。傍観者とはもちろん事態を眺め、傍観する人のことである。傍観者は喜怒哀楽を表現することが少なく、だいたい無表情である。

 このタイプはまずよそよそしく冷たい印象を周囲の人に与える。特に初対面の人に対してよそよそしい。さらに友人と親密になっても、自分の心――その悩みや弱みをなかなかうち明けようとしない。傍観者はもめ事やトラブルなど悪い事態には決して関わろうとせず、ただ黙って遠くから眺めている

 というのは、傍観者は批判者に批判ばかりされて育ったか、あるいは批判者の批判をたくさん見聞きしたので、自分のミスや失敗に対してとても臆病なのである。

 だれでもミスは犯すのに、傍観者は少しのミスを恐れる。彼(彼女)は「人は自分が犯したミスを許してくれない。きっと責めるに違いない。絶対自分をバカにする」と思ってとても消極的になる。

 それゆえ、傍観者は何か行動を起こすとき、なかなか第一歩を踏み出せない。失敗したときのことをあれこれ想像してどうせダメだろうと思いがちだし、最終的に行動をやめることさえある。

 たとえば、傍観者タイプの男性が恋愛において彼女に愛を告白すべく、一大決心したとしよう。
 このとき彼は「どうせダメに決まっている」と自分に言い聞かせてから行動を開始する。
 当然この告白は迫力に欠ける。そして、予感通り失恋する。すると彼は「やっぱり思った通りだ」などとつぶやいて心を傷つけないようにしている(だがホントはすごーく傷ついている)。

 また、傍観者は人前で話をするとか、何か(ピアノや歌、司会・演説などの)発表をするとき、とても緊張して上がりやすい。本番でなかなか実力を発揮できないのがこのタイプだ。
 それは傍観者が失敗したときのことをいつも恐れているからである。
 現在の「心やさしく、何も言わないお父さん」「やさしく消極的な男の子達」が傍観者の顕著な例である。


 ○ 傍観者 どこか白けて無表情 眺めるだけで行動できぬ


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※他に傍観者の特徴は……
 恋愛なら
 ・ 傍観者すねて甘えてそっぽ向く そのかわいさに相手はころり
 傍観が度を越すと
 ・ 傍観者しまいに何も興味なし あたかも都市の無人島暮らし
 長所は?
 ・ 傍観者人が浮かれて騒ぐとき その一言が我らを冷ます

 私はかつて傍観者タイプの子どもでした。そして、ある時期から批判者タイプに変わったと自覚しています。しかしながら、大人になっても傍観癖がふっと顔を出すようで、文中の恋愛における傍観者の告白劇は正に私の体験でもありました(^.^)。つまり「押しの一手」がなかなかできないのですね。

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:大相撲が新弟子をいたぶり殺したとかで揺れていますが、むしろ問題は親が子どもの危機をどこまで感じ取れるか、そちらにあるような気がします。親元を離れて相撲界に飛び込んだ我が子が「けいこがきつい」と逃げて帰ったら、一度目は「がんばれ」と言って送り返すでしょう。また逃げて戻っても、もう一度送り返すでしょう。でも、三度目になったら「お前には合わないんだな」と思うべきではないでしょうか。「子どもを信じてあげれば、こんなことにはならなかった」という親御さんの言葉が痛々しかったです。(御影祐)




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